笹下の梅花山成就院(花園親弘住職)の築130年を超える本堂が、再建されることが決まり、12月上旬から取り壊し作業が始まる。関東大震災、東日本大震災と2度の震災を乗り越えたが、蓄積された損傷に加えて老朽化も進んでいた。新しい本堂は来年11月に完成する予定だ。
港南区笹下4の11の5の地に長い歴史を持つ同寺院。もともとは現在の真宗ではなく法相(ほっそう)宗だったが、1214年に祐玄法師が改宗し、新しい本堂が完成する予定の2014年は改宗からちょうど800年の節目となる。
現在の本堂が建てられたのは約130年前。金沢区にあった他の寺の本堂を移築したもので、建物の歴史はそれ以上に古いと推測される。関東大震災の時には柱がゆがみ、補修を繰り返してきたが、2年前の東日本大震災でも梁がずれるなどした。東日本大震災後の耐震検査では、同規模の地震がきた場合に倒壊する危険性が高いと診断され、仏像などを本堂から搬出し、法事も隣接する客殿庫裡(くり)で行うようになった。「しかし、これだけ古い建物が2度の大震災を受けてなお建っているのはすごい。昔の職人の技術にも感心する」。27代目・花園住職は話した。
「改修にも多額の費用がかかることや、(改宗800年という)1つの節目でもあるので、しっかりとした建物に改めようということになった」。費用の半分以上は檀家などからの寄付によるといい、花園住職は「檀家や地域に支えられていると実感するし、ありがたいこと」と話していた。
完成は約1年後
新しい本堂は14年11月に完成予定。現在より一回り大きくして通路の幅などを確保し、バリアフリーにも配慮したつくりとなる。新たに20畳ほどの納骨堂も併設する。屋根は瓦から銅板に変わるため、「全体的にやわらかい印象になるのでは」と花園住職は話す。
一方、柱や彫り物など活用できるものはできるだけ残す。「30年以上この本堂でお勤めをしてきた。壊すときにはさみしさもあると思う」と気持ちを明かした。
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