神奈川県は高齢化が進む県営日野団地(日野中央3丁目)を「健康団地」と題して再生する取組を日野団地自治会(田中健三会長)と進めており、6月21日には団地内の空室を活用して交流拠点「憩いの家」を開所させる。市内初となる取組が団地内の活性化につながるか、注目されている。
県内に県営住宅は219団地、4万5471戸あるが、65歳以上の高齢化率は37・8%(2014年4月時点)と入居者の高齢化が進んでいる。「健康団地」は、コミュニティーが希薄になり、孤独死が発生している県営住宅の現状を踏まえ、高齢者が健康で安心して暮らせるように再生させることが狙いだ。
具体的には空き住戸を活用し、バリアフリー化など改修工事をした上で交流拠点として提供することや、空き施設(店舗)を保健・医療・福祉サービスの場として貸し付けること、子育て世帯の期限付き入居を促進させ、コミュニティーの活性化などを図っている。現在は日野団地のほか、県営浦賀かもめ団地(横須賀市)でも健康団地事業は行われており、県は両団地のノウハウを得ながら他県営住宅に広めていく考えだ。
1969年に建設された日野団地は、県営住宅の中でも高齢化が著しく、1317人の住民のうち、高齢化率は54・6%(14年4月時点)にもなる。こういった状況の中、県は空室だった26号棟の101号室を改装し、交流拠点とすることに決定。運営する同自治会は14年4月から「憩いの家」開所に向けて準備を進めてきた。
おしゃべりスペースに
「憩いの家」には自由スペースと会議室、図書等閲覧スペースの3部屋あり、利用対象者は老若男女を問わず、原則無料。当面は日野団地住民を中心とするが、将来的には近隣住民にも開放する予定だ。交流拠点としてポットやお茶を用意し、自由に集まり、おしゃべりができるようにするほか、各種教室が開催できるように有料の貸出時間も設定する予定だ。また、医療や福祉サービスのパンフレットなどを常備して健康情報を発信するほか、行政や地域ケアプラザなどの担当者と相談できるようにもする。加えて団地内で高齢者の見守りなど各種活動を実施している団体の拠点となることも想定している。
現在、同自治会内で運営ボランティアを募集しており、利用日時などは調整中だが、6月21日(日)に憩いの家で開催するデジカメ写真展示会を地域へのお披露目の場とする予定だ。
田中会長は憩いの家について「気軽に集える場所として高齢者に出てきてもらい、元気になってもらうことで、団地が活性化できれば」と期待を寄せていた。
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