保土ケ谷区出身の横浜DeNAベイスターズ・小池正晃外野手(33)が10月8日、横浜スタジアムで行われたシーズン最終戦で現役生活に幕を下ろした。15年に渡るプロ生活最後の試合、勝ち越し2ランを含む2発のホームランを放ち、華々しくラストを飾った。
スターの軌跡
小池選手は峯小学校、宮田中学校出身。横浜高校での活躍を経て、ベイスターズ入りした地元スターの引退試合では、大きく「保土ケ谷の星」と書かれた横断幕を掲げるファンの姿もあった。松原商店街で茶の販売店を営む父・小池幸秀さんは幼い頃の小池選手のことを「小学生から体も大きくて野球が大好きだった」と話す。
横浜高校時代は、同級生の松坂大輔投手らとともに甲子園春夏2連覇を達成。1998年、横浜ベイスターズからドラフト6位で指名され、プロ入りを果たした。2005年には、37犠打のセリーグトップ記録を残すなど、主力選手として活躍。2008年からは中日に移籍したが、2012年にFA権を行使し、再び地元・ベイスターズに舞い戻った。しかし、今シーズンは成績が奮わず、15年の現役生活に終止符を打つことを決意。古巣・ベイスターズで、プロ生活を終えることとなった。
涙のホームラン
最後の試合は横浜スタジアムでの阪神戦。ベイスターズを愛した男の勇姿を見届けようと、スタンドは多くのファンで溢れた。
同点、2アウト3塁で迎えた4回、今季初となるホームランを放つ。スタンドは歓声に包まれ、「小池コール」が大きく響いた。
しかし、感動はまだ終わらなかった。8回、現役最後の打席をソロホームランで飾る。涙を浮かべながらダイヤモンドを1周し、チームメイトらと抱き合った。あまりに最高すぎるラストに、スタンドで見守る多くのファンが目をうるませた。
「かっこいいパパを」
試合後の引退セレモニーでは「家族にはつらい思いをいっぱいさせて、かっこ悪いパパでしたけど、最後の最後にかっこいいパパを見せられました」と話し、3人の子ども達から花束を手渡されると親子で号泣。
同じ横浜高校出身仲間の多村仁志選手や後藤武敏選手らチームメイトに胴上げされ、スタンドから大きな拍手が送られた。
保土ケ谷が生んだスターの引退に、鈴木和宏区長も「大舞台で活躍する勝負強さが持ち味ですが、最終打席で本塁打を放った時には鳥肌がたちました」とコメントを寄せている。
そして新たな夢へ
小池選手は、来季からコーチとしての契約が決まった。父・小池幸秀さんは「これからが社会人のようなもの。コーチとして頑張ってほしい」と話す。
現役は引退したが、夢はまだ、終わっていない。 「昨年お立ち台に上がった時、夢が1つ叶ったが、もう1つ大きな夢があった。その夢は後輩に託す」。引退セレモニーで、チームメイトとファンの前で語ったその言葉どおり、今度は指導者としてチームの力になる。
「ベイスターズで優勝する」。その大きな夢を叶えるため、地元が誇る「保土ケ谷の星」は、新たな道でまだまだ輝き続ける。
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