中国学生らが備蓄庫見学 区内・常盤台で防災学ぶ
日本の防災を学ぶため、横浜国立大学に滞在していた四川大学と香港理工大学の学生らが8月22日、常盤台地区連合町内会の防災拠点を訪れた。建築科などで勉強をする学生たちが、町内会長らの話を聞く姿が見られた。
横浜国立大学と交流の深い四川大学と香港理工大学。両大学は、防災や復興に関する研究を行っており、日本の研究について学ぶ「さくらサイエンスプラン」の一環で学生と教授らが来日した。両大学は自治体の備蓄庫の見学を要望し、大学から近い常盤台地区連合町内会の備蓄庫を訪れた。同会の有澤文紀会長は、「地震がよく起こる四川大学の方が来るということで引き受けた。この経験を母国で生かしてくれれば」と話す。
当日は、備蓄庫内にある炊飯器やガス発電機、非常用の飲料水などを防災拠点の運営委員らが学生と教授に紹介。学生から「非常食のクラッカーはどれほど保つのか、賞味期限が切れたらどうするのか」という質問が出ると、「食べられる期間は5年間。期限が切れる1年前に、防災訓練で使用したり配布する」と運営委員が返答し、クラッカーや乾パンの試食も行った。その後「備蓄庫の存在を地域住民にどう知らせているか」など積極的に質問していたほか、東日本大震災について言及する姿も見られた。横浜国立大学に留学中の許(きょ)佳奕(かい)さんは、「こういうものがあると初めて知った。日本人はしっかり備えている」と感想を語った。
防災拠点で備蓄庫管理を担当する田宮照夫さんは、「地域の人へ防災拠点についてもっと発信していく機会を作りたい」と話していた。
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