化石燃料を使わずに調理ができる―!?
一般的に、調理に使用されるガスは都市ガスやプロパンガスだが、水素ガスを熱源とする調理装置が、(株)水素調理(石川正夫代表取締役社長/藤沢市鵠沼東)で開発製造されている。
同社では、2008年から水素ガスの研究を開始。3年間の研究を経て、調理装置と調理法の開発に成功した。現在は、水素ガスが食材にもたらす影響や効果について、東京農業大学応用生物科学部と共同で実験を行っている。
水素調理は、純度99・99%の水素ガスを燃焼させ、発生した水蒸気を利用して調理する。水蒸気の効果で、食材をジューシーに調理することができるという。
8月1日から、藤沢市弥勒寺のイタリアンデリ「リベロ」(秦徹也オーナーシェフ)で水素調理システムを導入。水素オーブンで調理した料理を提供している。客からは、「柔らかさにびっくり」との声が聞かれている。秦オーナーは「売り切れることも多いので、予約してほしい」と話している。現在、テイクアウトはチキンのみだが、8月末には水素焼き台を導入する予定。
同社では現在、水素焼き台やコンロ、グリラー、オーブンなどを製造している。
今後は、飲食チェーン店やホテル・旅館などの新メニューへの活用や、著名な調理師や調理器具メーカーとの連携、応用として製茶用水素蒸し器の開発などを行っていく予定。
汚染水を減容
寒川町のショールームでは、共同研究会社(株)クォンタムエナジー研究所が汚染水を減容する研究を行っている。放射能汚染水の処理で問題なのは、水素の同位体のトリチウム(T2)であり水の形態(HTOやT2O)であるため、分離が困難という。汚染水を触媒入りの反応炉に注入し酸素を分離、H2・HT・T2を発生させることで放射能汚染水が減容可能という。
同社では「これらの装置を福島原発敷地内に搬入し、汚染水処理の実験を行いたい」と話している。
問合せは(株)水素調理【電話】0466・54・0488へ。
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