丹沢山地・塔ノ岳に登頂3千回を成し遂げた 田口 義治さん 善行在住 81歳
継続は力なりの鏡
○…丹沢山地・表尾根の最高峰、塔ノ岳(標高1491m)に毎日のように通い、10年と半年で登頂3千回を達成した。その日は、いつも通り始発電車で渋沢へ。小雨がパラつく天気に「あー登らず帰ろうか」と思いながらひとり登り始め、約3時間後、山頂の標識に3千回目のタッチをした。11月26日には、山の仲間たちが記念登山を開催。人柄を慕って70人が集まった。「続けられたのは仲間がいたから。同じ80歳以上の人もいて励みになる」と笑う。
○…きっかけはメタボ対策だった。「体重がなかなか落ちなくて、山登りは健康に良いのでは」と見よう見まねで始めることに。初登山は、「なめてた」と、ハイキングに行くような軽装で運動靴。息を切らし苦労しながら山頂に着くと、雲海が広がり富士山が目の前に大きくそびえていた。「それを見たら疲れが吹っ飛んだ」。感動が毎日の継続につながった。最長で82日間連続で登ったこともある。「今の時期は、相模湾から伊豆半島、三浦半島、筑波山まできれいに見える」と目を輝かせる。
○…東京・赤羽の菓子屋に生まれた。人の出入りが多い家で、人と会うのが好きだった。高校を出ると銀行に就職。外回りの営業マンで気さくな人柄が好まれた。山でも多くの登山者と仲間となった。今では250人以上が知り合いになり、温泉や観光旅行に出かけることも。「おしゃべりが楽しくて。仲間と会えるのが嬉しくて、山に行く。それも続ける秘訣かもしれないね」
○…好きな言葉は「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」と「夢見る心に老いはない」。好奇心旺盛で、77歳でパソコンを習い、料理や掃除も自分でする。早寝早起きは健康の秘訣で、起床は午前1時、就寝は夕方6時なのだとか。体調管理も手帳に細かくメモし、体重は1日5回測定する。「毎日楽しく過ごしたい。85歳になっても仲間と山に登り続けたい」
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