湘南工科大学大学院機械工学専攻博士前期課程2年の木村圭汰さん(高野修治研究室)が、10月に函館市で開催された「日本デザイン学会秋季企画大会」の学生プロポジション部門で優秀賞を受賞した。昨年の奨励賞に続く入賞となる。
同大会は、デザインを学ぶ学生が日頃の研究成果を発表する場で、今回は全国15校から68人が参加した。
木村さんは、「高齢社会に向けたユニバーサルビークルの研究」をテーマに、「電動アシスト付き四輪自転車」を発表。昨年から高齢者に配慮した乗り物をコンセプトに、茅ヶ崎市の(株)オーテックジャパンと共同で企画・デザインを進めてきたプロジェクトだという。
「高齢者が自動化された乗り物に頼ることなく、自分の力で動かす乗り物が必要だと思った。乗ることで、足腰が衰えた高齢者も健康的な生活が送れる乗り物が良いと思った」と木村さん。発案した次世代のビークルは、重心が低く倒れにくい四輪構造。若者から高齢者までお洒落に乗れるスタイリッシュなユニバーサルデザインを採用した。身体の構造や人間工学についても考慮したほか、デザインやポスターはCADやCGなどを駆使。原寸大の模型は樹脂で製作した。「一番気を付けたのは、介護機器に見えないデザインにすること。自分が高齢になったら乗りたいと思えるデザインにした」
高野教授は「何も言わずとも、黙々と懸命に研究を進めていた。1のことを聞くと10の回答が返ってくる優秀な学生」と高く評価する。(株)オーテックジャパンも、その完成度やデザイン性に驚いていたという。
現時点では製品化は予定されていないが、「東京五輪・パラ五輪でこのビークルが湘南のサイクリングロードを走る姿を見られたら嬉しい」と夢を膨らませる。
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