日本大学生物資源科学部の太田祐子教授が、樹木医学に関する優れた研究成果を発表したとして「2017年度樹木医学会賞」を受賞した。
樹木医学会は、樹木医をはじめ、樹木学、造園学、土壌学など様々な分野の研究者、技術者などが研究や実践活動に取り組んでいる団体。
太田教授は、千葉県に多く植林されているサンブスギというスギ品種に甚大な被害を与えている病害「スギ非赤枯性溝腐病」の病原菌の分類学的位置を明らかにした。
この病原菌は、スギの幹を腐らせ、木材として利用できなくさせてしまう。外側だけでは発見が難しく、伐採しなければ気付くことができない。研究では、この病原菌が幸水などに大きな被害を与えている「ナシ萎縮病」と同じ菌であり、さらにツツジやサワラなど複数の宿主に異なる症状を引き起こすことも明らかにした。これにより、スギやナシ単独でなく、周辺にある宿主を考慮した病害管理が必要ということを示した。
太田教授は「千葉県や果樹試験場と共同で研究を進めてきた。みんなの力を合わせた結果だと思っている。とてもありがたい」と受賞を喜んだ。
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