「ガリバー観音崎上陸」の逸話 来春の中学英語教科書に登場
来春から全国で使用される中学2年生の英語教科書(開隆堂出版/サンシャイン)にジョナサン・スウィフトの名作小説「ガリバー旅行記」と観音崎にまつわるエピソードが登場する。物語では、小人の国、巨人の国を旅したガリバーが1709年5月に日本を訪れており、このときの上陸場所を観音崎とする説がある。ガリバーと観音崎とのつながりをテコにした街おこしに取り組む市民グループ「よこすか未来塾」の桐ヶ谷良之さんは、「全国的な認知度アップにつながる」と喜びを隠さない。
横須賀の観光名所、全国に
ガリバーが日本に上陸した場所を観音崎とする根拠は2つの理由から。物語終盤に登場するザモスキ(Xamoschi)という地名が(Kannonsaki)に類似している点と、江戸時代に徳川家康の外交顧問を務めていた三浦按針(ウィリアム・アダムス)がイギリスに送っていた書簡を作者のスウィフトが所蔵していたことに由来する。
「ガリバー旅行記」では、小人の国に迷い込み、地面に縛りつけられる話が有名だが、日本滞在の部分に関してはあまり知られていない。空想上の話ではあるが、江戸〜長崎を経由して祖国のイギリスに戻っている。
英米文学作品を研究している教科書著者がこのエピソードに興味を抱き、「中学生にはなじみのある小説だが、(日本上陸は)新たな驚きと発見を提供できる」(開隆堂出版)と今回はじめて教材に選んだ。一部のページでは、観音崎で毎年秋に催されている「ガリバーフェスティバル」も写真付きで紹介されている。同出版社の英語教科書は全国で20%のシェアがあり、横須賀の観光名所が中学生に広く発信されることになる。
内容に関しては、横須賀市主催の教科書展示会で閲覧することができる。場所は久里浜の教育研究所と日の出町のヴェルクよこすかの両会場。日時は今月17日(金)から30日(木)の午前9時半から午後8時(土・日は5時20分、30日は4時半)まで。
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