「ゾーン30」って何だ 新道路標示が突如出現
神奈川県警は、民家や商店が立ち並ぶ生活道路での自動車事故抑止を目的とした「ゾーン30」規制を今月1日から導入した。県内では横須賀市が初めてで4地域を指定。安全運転の注意喚起を促す標識だが、初動での普及活動が乏しかったことなどが起因して市民への浸透は低く周知が課題となっている。
ゾーン30とは、道路区間(線)ごとではなく生活道路が密集する地域一帯(面)での最高速度を原則30キロに制限する規制。抜け道として外から入ってくる車や走行速度の抑制のため今年度から全国で開始された。
今回規制の対象となったのは、市役所・諏訪小・常葉中と商業エリアを併せ持つ小川町地域、多くのマンションが立つ日の出町地域、三春町5丁目の新興住宅地「見晴らしの丘」、荻野小・大楠高校を中心とした長坂3丁目。目印はゾーンの入口と出口に設置された区域開始・終了を示す道路標識と、4エリア内に併せて26カ所ある路面標示でドライバーへ注意を促している。ゾーン30での速度超過も、幹線道路と同様にスピード違反の取り締まりが行われる。
警察庁の目標では、2016年度末までの5カ年計画で全国およそ3千カ所にゾーン30の整備を予定。併せて、警察・行政・地元住民が連携をとりながら路面舗装やガードレール、車道縮小・歩道拡幅といった物理的な人と車の住み分けでも安全対策を図る方針。
横須賀警察署によると標識の設置後、ドライバーから「初めて見た標識だがどんな意味があるのか?」との問合せがあったという。他県では導入と同時に管轄の警察署ホームページ上で規制内容の案内や街頭でのプラカード掲示・チラシ配布などによる広報活動を行っているが、横須賀では近隣住民以外への周知が進んでいない。全市的な認知度が低く、見落とし防止対策としても周知に力を入れたいとしている。
9月24日時点で市内の交通事故発生件数は約1200件と昨年の同時期と比べて30件ほど増加している。負傷者数や死亡に至る事故も微増していることから、安全運転の啓発と事故発生の抑止力となることが期待されている。
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紙面から振り返るヨコスカ・ミウラ202412月20日 |
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