長井ソレイユの丘 複数の電力資源を集約 「緊急電源システム」導入
「長井海の手公園ソレイユの丘」に、災害時のライフライン電源確保を目的とした「緊急電源供給システム」が導入される。電気自動車(EV)、ハイブリッド車、ガソリン車のほか、ソーラーパネルなどから得た複数の電力を一つに集約できる画期的なシステムを日産自動車(株)と三菱電機プラントエンジニアリング(株)が共同開発した。完成後は同公園の運営母体である(株)ファームが管理・運営していく。今月24日(祝)には、お披露目を兼ねた記念セレモニーが行われる。
昨年3月11日の東日本大震災の際、長井地区では津波被害を警戒した住民約1千人が高台に位置する同公園に車で自主避難した経緯がある。以降、地域住民と同公園の管理者が中心となって防災対策を進めてきた。そうした中で課題として浮かび上がったのが災害時のライフライン確保。その一つである電力について、(株)ファームは専門家を交えながら供給策を検討していたところ、自動車メーカー日産と電機メーカー三菱の協力を得ることができた。
同システムでは、複数の電力資源を一つに集約して蓄電でき、かつ災害時はライフライン維持に欠かせない設備(防災通信・揚水ポンプ・緊急救護ほか)に電力を供給する。避難してきた住民の車両なども電力供給源としてシステムに繋ぐことが可能で、最大で20kwの機器を同時に動かす能力があるという。
配備している電気自動車(日産リーフ)は、緊急時の移動の足として機能させるだけでなく、近隣の避難所や医療施設等に蓄電能力を活かして電力をデリバリーすることなども想定している。
「ソレイユの丘は、農業公園であることから一定の食材を確保でき、敷地内には井戸水もある。災害時は施設を宿泊場所として開放できる。このシステムの導入で、電力の問題がクリアになれば、地域防災と災害時救命の拠点として機能させることができる」とファームの担当者は話している。同システムは今月20日までに完成するという。
24日の午後4時半から、同公園第1駐車場特設会場で設置披露のセレモニーがあり、同システムの機能を使ってクリスマスイルミネーションの点灯を行う。
ネーミング募集
ソレイユの丘では、施設内に設置する「災害時緊急電源供給システム」のネーミングを広く募集している。 「電力を集約させ、命のパワーにする」同システムの特徴を捉えたもの。優秀賞1人、次点1人を選出し商品をプレゼントする。
詳しくはソレイユの丘ホームページ(http://www.yokosuka-solil.jp/)を参照。締切は今月21日(金)必着。
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紙面から振り返るヨコスカ・ミウラ202412月20日 |
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