「スクールランチ」って何? 利用率10% 市長は拡充方針
先月末に行われた横須賀市長選では、3人の候補者が重点政策として独自の「中学校給食導入論」を展開。再選した吉田雄人市長は「スクールランチの充実」を掲げた。一方で、学校現場では「スクールランチ」の名称はあまり浸透していないようだ。職場体験でタウンニュース社を訪れた田浦中2年生の島村萌佳さんとその実情を調べた。
「スクールランチ」とは「弁当注文・パン注文」のことを指す。現在市内の市立中学校23校すべてで実施している(内1校は弁当注文のみ)。共働き世代の増加などにより弁当を持参できない生徒が学校で昼食を購入できるようにするのが目的だ。パン注文は戦後間もない頃から始まっていたが、弁当注文が横須賀で開始されたのは平成16年度。それを機に市教育委員会では「スクールランチ」と名称を新たにした。
注文方法は学校によって異なる。田浦中の場合、希望者が朝提出した注文用紙をもとに地元弁当店が配達する。
田浦中に弁当を届ける「ごはん亭船越店」では、日替わり弁当など数種類を用意。価格も400円前後に抑え、食べ盛りの生徒のためカルビ丼などボリューム満点のメニューもある。
市学校保健課によると、スクールランチのクラス平均利用率は10%前後。人気メニューの日は注文が集中するなど日によって差があるという。市では、利用率向上が目的ではないとした上で「弁当を持参できない日などに気軽に注文してもらえれば」と担当者は話す。
近隣市をみてみると、三浦市では小学校と同様の給食を実施している。逗子市では管理栄養士が考えたメニューを弁当業者が作る弁当型給食「ボックスランチ方式」を検討している。
市長は今後、価格・栄養面などの問題点を解消し、より利用しやすい「スクールランチ」を目指すという。今後の展開が注目される。
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