横須賀中央・大滝商店街 賑わい拠点を独自に整備 「さいか屋」跡地の一角で
横須賀中央の大滝商店街振興組合は、高層マンションの建設計画が頓挫した「さいか屋大通り館」跡地で、現在コインパーキングとなっている土地の一部を借り受けて賑わいスペースを整備することを計画している。異文化交流の広場を目指しており、アメリカンフードレストランや基地住民向けのインフォメーションセンターなどを開設する。年内に工事着手し、来年2月をめどにオープンさせる意向だ。
同商店街では「異文化交流広場(ビックアメリカ村)コミュニティ事業」の名称で計画を進めている。施設整備と運営にかかる費用は、国や県、全国商店街振興組合の助成制度を活用する。
中央大通り側に面した約340平方メートルのスペースでコンテナやトレーラーハウスを活用して店舗営業を行う。駐車場自体が暫定利用のため契約期間は2年間の期限付き。その後に関しては「土地利用の状況に応じて判断していく」と品川哲朗理事長は話している。市内の別の場所で営業しているレストランと現在、誘致交渉を進めており、アメリカンフードや外国風にアレンジした日本食の販売などを通じて基地と隣接する街の個性を全面的に打ち出していく。米基地の住民を主な対象に商店街での買い物をサポートするインフォメーションサービスも導入。まち歩きを楽しむ外国人を増やすとともに、アメリカの雰囲気を感じたい観光客などを広く呼び込む戦略を立てている。
かつては商都として栄えた横須賀の中心市街地。大滝、若松、三笠の県道沿い商店街はここ1〜2年でさいか屋、西友という大型店の縮小と撤退が続いたことで消費者の商店街離れが加速している。大滝商店街が今年1月に独自で実施した中央大通りの通行量調査では、4年前との比較で時間帯によって最大で66%も人出が減少した場所があった。
品川理事長は「中央駅を降りて3つの商店街をひやかしながら、最後にさいか屋で飲食を楽しむという流れが途絶えてしまった。目的の商品だけを購入する消費者が増えている」と嘆く。今回の事業が「中央回帰の流れをつくるきっかけとなれば」と期待を込める。
同計画があるコインパーキング内では、西友跡地で建設工事が進む地上38階、地下2階建てのタワーマンション「ザ・タワー横須賀中央」のモデルルームが近く完成、営業を始める。
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