横須賀市は今月末までに、県に対して「猿島砲台跡」と「千代ヶ崎砲台跡」を国指定史跡に登録申請する。これを受けて県が文化庁に申請し、文化庁審議会での検討を経て、来年の2月〜3月に正式決定される見通し。市は明治から昭和にかけて首都防衛の役割を担った東京湾要塞の遺構を歴史的意義とともに広くアピールしていく構え。
申請するのは猿島砲台跡と千代ヶ崎砲台跡の2つ。前者は2007年に国から無償譲渡を受けて現在は市が管理。後者は海上自衛隊施設となっているが、登録された後は市が管理団体になるという。
近代遺産の中でも、砲台遺構が国の指定史跡になることはこれまで例がない。明治期に建設された2つの独立堡塁は規模も大きく、遺構の保存状態も良好だ。
猿島砲台は、先ごろ世界遺産登録された富岡製糸場と同じフランドル積の大規模建造物として注目を集めている。千代ヶ崎砲台は、この時代を代表する堡塁砲台で現在は立ち入りが制限されているため、歴史マニアや軍事マニアの注目を集めることが予想されている。
猿島砲台とともにフランス式砲台の特徴であるボールド天井の地下施設を豊富に残しており、見どころのひとつとなっている。
市も指定史跡登録を地域おこしに繋げたい意向だ。観光資源としての活用を検討中で、簡単にアクセスできる立地面の利を活かしてガイドツアーなどを手掛けていくという。
東京湾要塞研究家 デビット佐藤さんの話/全国各地で戦争遺跡は生涯学習や観光などに積極的に活用されているが、戦争遺跡の宝庫でもある三浦半島においては、今一歩の感があった。横須賀には、軍事史面から見ると数多くの日本初がある。海軍の草創から拡充・発展、そして終焉を見届け、また、陸軍では、首都防衛の要として日本初の西洋式砲台が築かれ、重砲兵連隊が駐屯していた歴史を有している。国指定史跡登録を契機に市内に眠る数多くの戦争遺跡にも目を向けていただきたい。そして、軍とともに歩んだ軍都としての横須賀の歴史を再認識し、官民一緒になって、まちづくりに活用していただくことを期待してやまない。
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