小川町の横須賀警察署が7月、新港町(1の10)に移転・新築される。耐震面を強化し災害時の応急活動拠点とするほか、駐車場を大幅増設し、利便性の向上などを図る。これにより、横須賀市が3年前から進めている都市機能の集積を目的とした「官公庁ゾーン」が完成することになる。
同署が最初に建てられたのは明治10年。分署や改称を経て、昭和45年に現在の小川町に建設された。横須賀の中心部に位置し、市の面積50%以上を管轄。建物は老朽化や署員の増員、耐震基準などの問題が持ち上がっていたため、一昨年から新築工事が始まった。
免許証即日発行も
敷地面積は6千平方メートル。地下1階、5階建てで、駐車台数は40台と今までの約10倍になる。また、写真撮影機や免許証作成機などの導入により、運転免許証の即日交付を行う体制を整える。横須賀・田浦・浦賀・三崎・葉山警察署管内に住む優良運転者が対象。「横須賀中央駅からは遠くなるが、その分広い待合室や駐車場を完備しているので、よりサービスを手厚くできる」と担当者。7月上旬から業務を開始する予定だ。
跡地利用は「未定」
現在の警察署は駅から徒歩圏内で、近隣に市役所や商店街もあることから、移転後の跡地活用に関心が集まる。県の財産経営課は「保有か民間会社に売却かは一切未定」と話している。
市内の不動産業者は「高齢化により、坂上から平坦な地に移る『まちなか居住』が進む昨今。駅からそう遠くないので、マンション建設には好立地では」と分析する。お膝元にある千日通り商店街で飲食店を営む男性は、「人通りが少ないのが目下の悩み。もし売却されるなら、スーパーや遊戯施設など集客が見込める店舗が入ってほしい」と期待を寄せた。
「官公庁ゾーン」完成
横須賀中央エリアでは3年前から、新港埠頭の一部区域を産直施設よこすかポートマーケットがある「賑わいゾーン」と「官公庁ゾーン」と位置づけ、都市機能の集積が進められている。裁判所や税務署、合同庁舎、救急医療センターが順次移転。同署の完成をもって、「官公庁ゾーン」の整備が完了する。
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