吉田雄人市長は1日、企業誘致を進めていた久里浜港の事業用地(久里浜8丁目)で新たに2社が進出することを発表した。冷凍ケーキ製造のファミール製菓(株)と、千葉県の内房で観光客向けの食堂や温浴施設を運営しているウイング興産(株)の2事業者。ともに2016年8月の操業開始を予定している。市にとって、雇用創出と観光集客の両面で明るい話題となりそうだ。
金沢区の製菓工場も進出
敷地面積2・3haの久里浜港の造成事業は2001年に完成。以来、企業などに土地の売却と貸付を行ってきた。
A区画と名付けられた2858平方メートルの土地は、横浜市金沢区に本社を置くファミール製菓が2億6300万円で取得。同社は冷凍ケーキ製造を主力としており、八景島などで直営レストランも展開している。移転は幸浦にある工場の老朽化に伴うもので、生産体制の強化を図る。2階建ての新工場では従業員80人のうち20人程度を市内から新規雇用する予定だという。
もう一方のウイング興産は、4602平方メートルと公募している敷地の中で最も広いC区画を月額約104万円で市と賃貸借契約を結んだ。観光バスのツアー客などをメインターゲットに3階建ての商業施設を開設。飲食や土産物販売に加え、日帰りの温浴施設を設ける。
同社では、久里浜港の対岸となる千葉県金谷で”漁師料理と天然温泉”を触れ込みにした観光の拠点施設を営んでおり、そこでの運営ノウハウを久里浜に持ち込む。「三浦半島の観光ポテンシャルに比して、受け入れ体制が未整備」と同社の担当者。地元客の利用も含め、開拓の余地があると踏んだ。周辺の観光施設とも連携していく考えで、新店舗では従業員約60人を市内から雇用する。
市によれば久里浜の港湾事業用地は、今回の2社の進出で残していた区画の処分がすべて完了する。
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