中学生が授業や部活動で学んだものづくり学習の成果を発表する「第15回全国中学生創造ものづくり教育フェア」。来年1月24日(土)・25日(日)に行われる創作ロボットと弁当部門の全国大会に、長井中学校(渡辺正校長)の科学部と家政部の生徒が揃って出場を決めた。
手づくりロボットの性能や操作技術を競う「創造アイディアロボットコンテスト」。その全国大会に「長井チャレンジ号」で出場するのは、科学部の中西健琉(たける)くん(2年)、ジョンソン ケニスくん(2年)、諸岡意翔(おきと)くん(1年)からなるチーム。制限時間内に自陣コートから敵コートへより多くのボールを移動させる1対1のロボットによる対戦形式で、24チーム中の頂点をめざす。
同チームは今夏の県大会で優勝、関東大会では3位(アイデア賞)を受賞。審査員の推薦で関東甲信越地区代表に決定し、残り1枠に滑り込んだ。「一度はダメかと思っていたので驚いた。とても嬉しかった」と3人は声を揃える。同部を率いるのは顧問の石井伸一教諭。これまで5回の全国出場を支えてきた立役者だ。
ロボコンの醍醐味は開発、戦術研究、調整・改良、実践と幅広い。製作時間100時間以上、試合前日には合宿を行い夜遅くまで最終調整を重ねるなど日々、夢中になって取り組んでいる。目標は全国制覇。予選敗退した部員たちの思いと声援を胸に大舞台に立つ。
中1コンビが躍進
お弁当づくりを競う「あなたのためのおべんとうコンクール」には、1年生で家政部の石塚真友さんと石渡結莉(ゆいり)さんが出場する。他チームより1人少ない2人編成の条件下でも健闘。先月行われた県大会で2位、その後の書類審査でも上位20チームに入り、全国大会の切符を手にした。
「和風でヘルシー満腹弁当」と名付けられた弁当は、2人が長井小で調理のイロハや楽しさを教えてもらった家庭科の男性教諭に宛てて考えられたもの。「食べることが好きで少しふっくらした先生に。これからも健康に気をつけて家庭科の楽しさを教えてほしい」と石渡さん。献立には先生の好物の揚げ物を入れる一方、体型改善のために栄養バランスの良い十六穀米や低カロリーの海藻類、地場産野菜を使うなど配慮されている。
規程課題は「魚」の使用で、同チームは長井産のサバを蒲焼きにする。切り身、干物、缶詰などの使用も許されているなか、あえて新鮮なサバを丸々1匹さばき、高度な技能をアピール。今年9月頃から顧問や地域の飲食店の指導で腕を磨き、県大会ではその手早さが審査員の注目を集めた。石塚さんは「全力を尽くして入賞したい」と意気込む。
家政部は平成22年度から同コンクールに参加。地域のサポートを受けて優秀作品の商品化、長井小の給食でアレンジメニューの提供も行っている。
ユニークな一貫授業
同校躍進の要因の1つに技術・家庭科の特徴的な授業プログラムがあげられる。例えば、技術科で作ったロボットに家庭科で裁縫したパペットをかぶせた通称”パペロボ”。長井保育園の園児にパペロボ劇を見せる保育教育を実施したり、とうもろこしやダイコンを栽培・収穫した野菜を使った調理実習など一貫したプログラムを実施。「日頃からものづくりの大切さや意欲を養ってきたことが今回の結果に繋がったのでは」と顧問らは話している。
横須賀・三浦版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|